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インドネシアで働くには?~インドネシアのお役立ち就労情報&生活情報~2014.06.20

 
インドネシア共和国は東南アジア南部に位置します。人口は、約2億4千万人。これは中国、インド、アメリカ合衆国に次ぐ世界第4位の人口大国です。東南アジアでは最も多い人口を有し、生産面と消費面どちらから見ても巨大な市場であると言えます。発展途上な部分も多い中、未来あるポテンシャルを秘めた国として注目を集めています。
今回は、インドネシアに就労する際の基本情報や豆知識、生活情報などをまとめてご紹介します。

インドネシアの基本情報

国名: インドネシア共和国 Republic of Indonesia
首都: ジャカルタ Jakarta
面積: 約1,919,440km²(日本の約5倍)
人口: 約2億4千万人(2013年)(ジャカルタの人口は1000万人)
公用語:インドネシア語(ジャワ語やバリ語など独自の言葉も使われている)
通貨: インドネシア・ルピア(Indonesia Rupiah)(Rp.)
宗教: イスラム教76.5%、キリスト教13.1%、ヒンドゥー教 3.4%、伝統信仰2.5%、無宗教1.9%、その他 2.6%
民族: 大半がマレー系、他に約300の民族、中国系(華人)約5%
気候: 熱帯性気候
乾季(5月~9月)
雨季(10月~4月)
平均気温:26℃(赤道気候)

 

インドネシアは東西に5,000km 以上と長く、赤道をまたがる17,500 もの大小の島々により構成されています。そのためインドネシアには国内に3つの時間があります。東部(イリアン・ジャヤ、マルク諸島)では日本と時差なし、中部(バリ島、スラウェシ島、カリマンタンなど)では日本時間からマイナス1時間、西部(ジャワ島、スマトラ島など)では日本時間からマイナス2時間です。
インドネシア語は、ローマ字表記をそのまま読めばほぼ通じるため、日本人にとって最も習得が容易な言語であると言われています。


また、犯罪数の統計から見ると、日本やタイ、マレーシアなどよりも安全で治安の良い国であり、親日国家であるため、日本人が住みやすい環境であると言えるかもしれません。

インドネシアは伝統的な農業国。~莫大な人口と豊富な資源で、今後の経済発展に期待~

インドネシアは、1960年代頃から稲作の生産力に力を入れ、カカオ、キャッサバ、キャベツ、ココナッツ、米、コーヒー豆、サツマイモなど数多くの農作物を生産する農業国として成長してきました。また、金、スズ、石油、石炭、天然ガスなどの鉱物にも恵まれた資源豊かな国です。また注目すべき点として、世界第4位の人口は年齢がピラミッド状の構造で、若年世代の層が厚いこと。現状は国民一人あたりのGDPは世界平均の40%にも満たない状況ではありますが、若い世代は労働の原動力となり、消費意欲も高いため国内需要を中心とした経済成長が期待されています。

インドネシアへの日本企業の進出と、現地の就労状況

インドネシアへは自動車をはじめとする、建設機械、電気機器、製薬、生活用品、食品などの企業が多く進出しています。特に日本車はインドネシア国内で9割を超す圧倒的なシェア率を誇るほどです。現在では、不動産業や保険などの非製造業の進出も次第に進んできています。
企業はジャカルタ周辺に集中しており、ジャカルタ市内のメインストリートに本社や営業拠点があり、ジャカルタ市街周辺には工業団地が集まっています。
また、一般的なインドネシア人の月給は、1か月1万円~3万円程度。賃金はアジア主要都市と比較しても低い水準ですが、近年の物価上昇に合わせて徐々に上がりつつあります。

 

<日本人が現地で働く場合の賃金例>
 ・事務・秘書など US$1,200〜US$1,500程度
 ・営業      US$1,500〜US$3,000程度
 ・技術者     US$2,000~US$4,000程度
 ・管理部門    US$3,000〜US$4,000程度
 ※インドネシア特有の慣習で、イスラム教徒の祭日レバランの前には月給1ヶ月分相当のTHR(「レバラン手当」)が支払われるところが多い。業績に応じてボーナスが支給されることもある。
  有給休暇は、2年目より12~14日が一般的。残業はほとんどの場合給与に含まれる。

滞在に必要なビザと、就労に必要な就労ビザの取得方法

インドネシアへの入国は、観光などを含めいかなる場合でもビザが必要となります。

 

◎日本国籍の人が30日以内の観光でインドネシアを訪問する場合
 ・日本国内での手続きは必要なし。
 ・インドネシア国内の空海港で到着時に査証カウンターで「到着ビザ」が取得できる。
  (機内で到着ビザを取得できるフライトもある。)
 ・料金は、25US$。
 ・帰路のチケット、または第3国へのチケットが必要。
 ・パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上(インドネシア入国時)、連続した査証欄空白ページが3ページ以上である必要がある。
 ・インドネシア国内のすべての出入国管理局事務所にて、到着ビザの延長(1回限り)が可能。(申請書・パスポートとそのコピー・現在の到着ビザ・手数料250,000ルピア)

※インドネシア共和国文化観光省の公式ページ

 

また、インドネシアでは、報酬の有無に関係なく到着ビザのみで就労することはできません。ビザ番号【312】の就労ビザを取得する必要があります。日本の駐日インドネシア大使館で申請・取得が可能です。

 

◎ビザ番号【312】就労ビザの取得に必要な書類
 ・VTT(インドネシア労働省が発行する許可通知書。旧VBS)
 ・パスポート(残存有効期間が18ヶ月以上)
 ・申請書 1枚 + 写真1枚(カラー、4×3cm)
 ・会社英文推薦状  1枚(オリジナル)
 ・現地からの招聘状 1枚(滞在が6ヶ月未満の場合、PDF可)
 ・パーソナル・ヒストリー
 ・チケット控え
 ・費用:ビザ代15,000円+代行手数料24,500円
  ※平日4日間程度必要、VTT発行日から60日以内に申請が必要
  ※ビザ発行日から90日間以内に入国の事

 

VTTは、インドネシアの就労先企業に外国人就労枠があるかを労働省がチェックし、その確認が取れると発行されます。就労先企業より必要書類を受け取り、申請する必要があります。申請から約1か月程度を要しますので、余裕を持って準備・申請を行ってください。

 

※現地事情により変更になる場合があります。最新情報は、大使館や大使館HPなどでご確認ください。

物価、住宅、食事、交通など生活環境は?

<通貨・物価>
インドネシア・ルピア(Indonesia Rupiah)が一般的に使われている。オフィスや住宅の賃料はUS$で支払うケースもある。物価は、都市部と田舎では格差があるものの、日本に比べて4分の1~5分の1程度と非常に安い。富裕層や外国人観光客が集うリゾート地などでは物価が高く、ビール1杯300円程度。

 

<住宅>
ジャカルタの中心部には外国人が住む「アパートメント」がたくさんあります。ジムやプール完備のところも多く、高級感があります。30~60平米前後の部屋で月500~1500ドル(5万~15万円)、100~150平米前後で月2000~4000ドル(20万~40万円)程度。ベッド、洗濯機などの家電は基本的に備え付け。また家賃は、ほとんどの場合、1年分(契約による)一回前払い制となっています。

 

<交通>
ジャカルタなどの首都圏においては、クレタ・アピという鉄道が多数運航しており、10~100円程度の乗車料で利用できる。日本の中古列車も多数活躍している。また大型バスから小型バスまでたくさんのバスが走るが、交通渋滞が酷く時間通りの運行は期待できない。またアジア特有のバイクタクシーも市民の気軽な足としてよく利用されている。

 

<食事>
広大な土地のインドネシアでは、バリ料理、ジャワ料理、スンダ料理、マカサル料理など数多くの民族料理が存在する。全般的に香辛料をたくさん使ったスパイシーな料理が特徴。都市部にはファストフード店や西洋料理店などもある。水は水道水を飲むのは衛生的とは言えないので、現地の住民も「アクア」と呼ばれるミネラルウォーターを飲む。

 

人口が多く、特に若年層の多いインドネシアは活気に溢れ、まだまだ伸びしろのあるインドネシア。しかしながら最近では外国人雇用に関する労働法が改正されつつあり、VTT(インドネシア労働省が発行する許可通知書)の審査が厳しくなってきている現状もあるようです。


また、実際に就職を考える際には、可能であれば事前に現地に出向いて、気候や食事などの生活も含めながらよく検討することをおすすめします。

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