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タカシの外資系物語

夏休みは本を読もう! タカシの“日米”読書考(その1)2017.08.08

タカシが考える 日米における読書スタンスの違い


前回のコラムで、日本人とアメリカ人の読書に対する姿勢について、少し書きました。以下に、その詳細を記載します。

【スマホが一般化した後の読書量】

  • アメリカ人 = SNSに使う時間が増えているものの、一定レベル以上の知識層においては、読書量は不変

(根拠)先日、ニューヨークに出張した際、どこもかしこも、本(紙の!)を読んでいる人がいっぱいいたから

  • 日本人 = 一定レベル以上の知識層も含め、読書量は減少

(根拠)通勤電車内にいる人のうち、本(紙も、電子も)を読んでいる人がほとんどいない。多くは、ツイッターとか、LINEをやっている
 

【“座右の書” に関するスタンス】

  • アメリカ人 = 人生を通してほぼ不変の“座右の書”を持っている一方で、その時々の、時機に応じたイチオシ本も持っている

(根拠)先日、ニューヨークに出張した際、同僚のGrahumと、最近のおススメ本の話で盛り上がったから

  • 日本人 = 通り一遍の“座右の書”はあるが、最近のイチオシ本に至っては、ない。というか、最近本を読んでいない人が多い

(根拠)先日、チームメンバーと飲みに行った際、読書の話をしたら、ウザがられたから。なんやねん・・・(T-T)
 

以上の論考は、何らかの定量的な情報に基づいているわけではないので、「本当にそうか?!」 と突っ込まないでいただきたいのですが、多分当たっています!

“言ったもん勝ち” が得意なのは・・・?!


「多分当たっている、って・・・、なんだ、この、根拠なき自信は・・・?!」

せっかくなんで、私の“根拠なき自信”について、少し解説しておきましょう。私がなぜ、定量的≒科学的根拠がない事象について、さも自信ありげに話しているのかというと、その理由は、

 

私のような視点で、ある事象を観察している人は、私以外にいない!

 

と、私が自信を持っているから、です。「なんやねん、それっ!」 と思われるかもしれませんが、これって結構重要なんですよね、特に国際社会においては・・・。いわゆる、“言ったもん勝ち”というやつです。

例えば、世界中の人が参加している企画会議やブレーン・ストーミングのような場を想像してみてください。こういう場で、日本人はほとんど表舞台に出てくることはないでしょう。一方で、アメリカ人・中国人・インド人あたりは、積極的に会議を仕切っているのではないでしょうか。両者の違いは何か? もちろん、言語の問題(英語でのコミュニケーション能力)は大きいのですが、それを差っ引いたとすれば、“言ったもん勝ち” ができるかどうか?! という点が非常に大きい。

“言ったもん勝ち”というのは、ゴリ押しで気が強いということではありません。仮説が確からしく、着眼点がユニークで、人を惹きつける魅力があるということです。これがなければ、何かを言い放ったとしても、だれも議論について来ません。

(1) 仮説が確からしく、

(2) 着眼点がユニークで、

(3) 人を惹きつける魅力がある

上記のうち、正直言って、日本人は (2) (3) が不得手です。これは国民性というやつなので、一朝一夕には変わりません。しかし、(1) は得意なはずなんです、実は。自分の思い込みで構わないので、仮説に理論武装をして、どんどん前に出ていく・・・ こういった姿勢が、国際社会では求められるのです。

スマホに必死に取り組むのは・・・?!


話を戻しましょう。最近、日本人の読書量は、かなり落ちている・・・。一方で、アメリカ人の読書量も落ちていますが、読むべき本は読んでいるし、大崩れはしていない・・・というのが、私の主張です。

日米とも、従来は読書に当てられていた時間が、スマホに取られています。この構図は共通ですね。しかし、抜本的に違う点があります。日本人の多くは、根がまじめなのか、スマホに一生懸命取り組んでいる。ツイッターとか、LINEに、必死に取り組む。オンラインゲームも必死ですね。一方、アメリカ人は、スマホはあくまでも片手間なんです。メッセージが来たら、速攻返さないと、何言われるかわからない・・・といった世界観は、アメリカにはない、日本固有のものです。
 

いろいろ言いたいことはあるのですが、少し長くなるので、論点を絞りましょう。私が日本人の多くに言いたいのは、

 

スマホは片手間でいいので、もっと、本を読みましょう!

 

ということです。夏休みシーズンでもありますので、普段よりも、まとまった時間が取れると思います。みなさん、ぜひ読書をしましょう!

 

次回のコラムでは、夏休み特別企画! ということで、タカシからのおススメ本をいくつか紹介したいと思います。お楽しみに!

(次回に続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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