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タカシの外資系物語

海外出張するモチベーション(その1)2018.09.04

タカシは、ウルトラクイズに出場したのか?!


 前回までのコラム、長々と、ロンドンに出張した際のエピソードを書きました。コラムにも書きましたが、ロンドン出張シリーズを書いている最中に、シンガポールにも出張していました。今の会社に転職して2年半になりますが、某グローバル企業の担当になったこともあり、結構な頻度で、海外出張をこなしています。ということで、今回のコラムでは、海外出張に対する私のモチベーション(=「海外に行きたい!」と考える理由)についてお話ししたいと思います。


“ニューヨークに行きたいか~~~?”


というフレーズで人気を誇った「アメリカ横断ウルトラクイズ」という番組がありました。何を隠そう、私はこの番組の大ファンでして、当時小学生だった私は、大学生になったら絶対に出てやる! と心に誓っていました。

 

そうこうしているうちに、「アメリカ横断ウルトラクイズ」 のジュニア版として、「高校生ウルトラクイズ」(正式名称:「ウルトラスペシャル 全国高等学校クイズ選手権」)というのが始まりまして、高校生になった私は、友人2名を引き連れて、予選会に参加することにしました。

 

TVに映る本大会に出るためには、都道府県別の予選会と勝ち抜かねばなりません。私が参加した奈良県の予選会は全国屈指のレベルを誇り、結局、初参加の高二のときは予選会の初戦敗退、高三のときは惜しくも決勝で負けてしまいました。なぜ ‘全国屈指のレベルを誇り・・・’ などと言えるのかというと、高三のときの予選会でわがチームを打ち負かした東大寺学園が、その年の本大会を制覇したからです。当時は、優勝チームに負けたんだから、敗者復活戦で本選に出場させてくれよ・・・(T-T) って思ったんですがね(ムリか・・・)。

 

大学生になって、「アメリカ横断ウルトラクイズ」の予選を2回受けましたが、予選会のペーパーテストをクリアできず、本選への出場はかないませんでした。ま、学生時代のほろ苦い思い出ということでして、はい・・・。

タカシは、海外旅行が好きなのか?!


こういう思い出話を友人とすると、決まってこのように言われます。

「タカシは海外旅行が好きなんだね?!」

 

クイズ番組に優勝した場合の副賞 = 豪華海外旅行、つまり、旅行好きがクイズ番組に出たがる・・・、という論旨展開なのでしょうが、実はそうではない!

 

さらに追い打ちをかけられて、

「あっ、だから外資系に勤めているんだ。海外に行きやすいもんね?!」

 

いやいや、違うっちゅうねん! わしゃ、海外旅行は好きではない!! クイズ番組に出たいというのは、TVに出て目立ちたいだけやねーーーん(T-T)

 

・・・上記のような噛み合わないやりとりになってしまう根本的な理由というか背景として、世間一般に、以下のようなステレオタイプ的な思い込みがあるように思います。それは、

 

外資系企業に勤めている人は、外国人と接するのが好きで、海外旅行が好きである

 

ということです。ま、この前提には、英語が得意で、海外にいることが苦にならない、というのがある。いやいやいや、それはどうかな・・・フフフ・・・(不敵な笑い、って、使い方違うか・・・)。私のように、英語が苦手で、海外にいることが苦痛と感じる外資系パーソンは、結構多い。当然のことながら、海外旅行は好きではない。つうか、むしろ嫌い。国内の方が、言葉も通じるし、メシもうまい!

なぜ、サッカー選手はヨーロッパを目指すのか?!


では、なぜゆえに海外に行くのか? 以下、いくつかの視点で、私が海外に行くモチベーションを説明していきたいと思います。

 

(1)海外出張という響きが、なんとなくかっちょいいから?

 

「こ、これが最初にくる視点かい?!」と思われるかもしれません。が、非常に多くの日本人が、この視点に踊らされているのも確かです。マスコミや知識人も同様の論調で、「日本を飛び出して、世界へ羽ばたこう!」キャンペーンを永続的に繰り返していて、あたかも、日本にとどまっていてはいけない! 世界に飛び出さないヤツはダメだ!! みたいな論調になっている。果たして、本当にそうでしょうか?

 

例えば、スポーツの世界を見てみましょう。野球選手がアメリカのメジャーリーグを目指す、サッカー選手がヨーロッパの主要リーグを目指す・・・というのは、その場所に、最高峰が存在するからに他なりません。日本に最高峰が存在するスポーツ、例えば相撲の場合、世界中の相撲レスラーは日本を目指すわけです。そこで輝くことが、その業界で最もかっちょいいからです。


日本から見た海外に行くこと自体がかっちょいいというのは、あまりにも短絡的な発想でして、マスコミや知識人も、論調を改めた方がいい。言うべきは、「世界最高峰を目指せ!」なのです。アメリカが最高峰ならそこに行く、中国が最高峰ならそこに行く、そして、日本が最高峰なら日本にいればいい、そういうことなのです。


次回はこの続き。海外旅行嫌いの私が海外に行く、ということの真のモチベーションについてお話ししたいと思います。


(次回に続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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