面接官受けする志望動機 - ビジネス英語などグローバルキャリアに役立つ情報が満載！<グローバル転職NAVI>

 

元・外資系人事部長、10,000人を面接したグローバル・キャリア・カウンセラーの鈴木美加子です。本日のテーマは、面接官受けする志望動機です。

最初にお断りしてさせていただきますが、安易に志望動機を作って欲しいという意図でこの記事を書いているわけではありません。作った志望動機は、深堀りされると辻褄が合わなくなるので、経験豊かな面接官には見透かされてしまいます。10,000人を面接してきた経験から、「あぁ、それなら」と思わせることができる志望動機はあると思っていますので、それをシェアさせていただくのが本記事の目的です。

 

成長したいという意欲に裏付けされているので、ポジティブなマインドを買ってもらえる志望動機です。

例えば、私が最初のGE Japanを卒業して外に出た時はまさしくこの理由での転職に該当します。当時、GE Japanはまだ250名位の小さな所帯で、人事には上司であるマネジャーと私しかいませんでした。間にポジションがなかったので、3年半経った時にキャリアが天井を打ったと感じました。GEグループは大手の日本企業との合弁会社をいくつか持っており、そこへ異動することは可能でしたが、企業カルチャーとのマッチングを考えた末、キャリアアップのために純粋な外資に出ることを選択しました。本人的には、外部に出るしかなかったというわけです。

ここで重要なのは、面接の時に、グループ内に自分の成長意欲を充たせるポジションが無いことを明確に説明できる表現力です。そうで無いと、本当にとどまるという選択肢はなかったんだろうかと、面接官に疑問を持たれてしまいます。

面接していて志望動機を伺うと、「うちが第一志望じゃないな」と感じることがあります。なぜわかるかというと、動機が他社にも通用する内容だからです。

わかりやすい例を挙げますと、航空会社で面接していて志望動機が「旅が好きだから」と言われたらどう感じるでしょうか？ 旅が好きなだけなら、外資のエアラインでなくても日本のエアラインもあるし、LCC（Low Cost Carrier）もあるし、はたまた鉄道会社でも良いのではということになります。

それが、「なぜ弊社を志望したのですか」と伺った時に、こう答えられたらどうでしょう。「2016年からアジアのこれから有望な都市に直行便を出しておられますし、マイレージシステムの拡充など戦略に惹かれます。私は海外旅行が趣味なので、どうしても航空会社、できれば英語が使える外資を希望しており、ぜひ御社にと思っております」。面接官はうちが第一志望なんだなと納得できますし、同じスキル・経験値の候補者が2名いたら、会社に対する情熱があるこの方を選ぶと思います。

もちろん、すべての会社を第一志望にすることには無理があります。中には、面接の練習だったり、競合の情報を得られないかと足を運んだりする面接もあるでしょう。それでも、できれば面接は通過したいなら、HPの企業情報をしっかり読み、

「それって他の会社にも当てはまるのでは？」と思われないような志望動機を考えましょう。

転職する理由は人それぞれですが、面接官受けする志望動機とは、「簡単に前職を辞めたわけではないとわかり、成長意欲が強いと感じさせることができ、面接先の企業に明確に特化した」動機ということになります。皆さんの状況に照らし合わせ、どのように伝えるか工夫して、転職活動を乗り切ってください。

応援しています!!