グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

鈴木美加子のグローバル人材塾

外資系企業のフラット化が、社員にもたらすメリット2019.03.05


元・外資系人事部長、10,000人を面接した鈴木美加子です。本日のテーマは、“外資系企業の組織がますますフラットになっていることが、社員にどんな影響を与えるか”です。

 

皆さんの職場には、階層がたくさん存在しますか? 外資系では、組織のフラット化が進み、一人のリーダーに多くの社員がレポートするようになりました。昔なら、2階層は存在したと思われる上司と社員の間に、誰もいない状況が生まれています。私の友人はIT企業でディレクターですが、120人の部下が完全に並列で彼女の下にいるのです。

 

フラットな組織の社員にとっての、メリットは以下の3点です。

  1. 会社の大きな方向性など、情報が早く伝達される
  2. ある意味、目が行き届かないので、管理される度合いが低く自由度が高まる
  3. 上下関係をあまり気にかけなくても良い

 

メリットを享受するために、社員はどうしたら良いかですが、まず、1の「会社の大きな方向性など、情報が早く伝達される」については、まずは正しく情報を受け取ることです。その上で自分でも咀嚼(そしゃく)して必要なら質問し、自分の目の前の仕事にどう影響するかを考え、変更する必要があるのであれば、アクションを起こすことが求められます。

 

2の「管理される度合いが低くなり、自由度が高まる」については、自律心が大切になります。前出の友人も、「部下の数が多くて、正直、一人一人の状態を把握できないわね。部下を信じて任せる覚悟がないと、気になってマイクロ・マネジメントになりそう」と言っています。

 

ある意味、「在宅勤務」を問題なくできるかと、似ているところがあるように思います。自分をしっかり見てくれる人がいなくても、生産性高く仕事できるかが鍵で、個人次第です。家ではなく職場にいたとしても、なんとなくダラダラとタイム・マネジメントができないまま仕事をすると、成果が上がりません。ゴールを目指して生産性を上げる「自律心」が重要になります。日本人には一般論で言うと勤勉な人が多いですが、「自由」である状態をあまり得意としない方もいるので、自分はどういうタイプか振り返ることが大事です。

 

3の「上下関係をあまり気にしなくてもいい」については、上位の役職者に対する露出度が上がるわけなので、自分の仕事についてPRできるチャンスが以前より多いことになります。このような環境では、「アサーティブネス」が欠かせません。それでなくても、一人の上司にレポートしている社員の数は、前より増えているのですから、おとなしくしていたら目にとまらない可能性すらあります。上司が外国人でも日本人でも、自己PR力を発揮したいところです。

 

もともと英語が飛び交う職場は、謙遜を美徳としないのです。自分の成果について、さりげなくアピールしたり、上司とおしゃべりする機会を伺ったりする努力は必要です。「媚びている」のとは違いますので、どちらかと言うと控えめな方は、アサーティブネスを身につけましょう。専門の研修をしているところも、検索すれば出てきます。性格によるところもありますが、スキルの一つでもあります。

 

フラット化する外資系企業で、実りある成果を出すポイントは、情報処理を早く正確にすること、自律心を持って仕事をすること、アサーティブネスを磨くことです。

Good Luck!

アセスメントツールLUMINAを使う個別キャリア相談


アセスメントツールLUMINAを使う個別キャリア相談はこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

合わせて読みたい

---