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有元美津世のGet Global!

コロナウイルス関連英語表現集(26)- ワクチン抜け駆け接種2021.03.23


 日本では「ワクチン詐欺」に対する喚起が呼びかけられていますが、日本よりワクチン接種が先行しているアメリカや南米などでは、医療従事者や高齢者ではない一部の人たちが、一般市民より先に接種を受けて問題になっています。

抜け駆け・順番飛ばし


 このように列の順番を飛び越すことを英語では”jump a line(queue)”と言います。”Vaccine line”で「ワクチン接種を待つ列」という意味になります。
 ”Skip a line”も同じ意味で使われていることが多いのですが、厳密に言うと、”skip a line”は、「まったく並ばなくてもいい」という意味合いがあります。 
 なお、イギリス英語では、「列」は”line”でなく、”queue”が使われます。

The World Bank threatened to cut vaccine aid to Lebanon over politicians jumping the line.
(世界銀行は、政治家が順番を飛ばして優先接種を受けたことで、レバノンへのワクチン援助を打ち切ると警告した。)

A Californian healthcare company is being investigated for letting its wealthy clients skip the vaccine line.
(カリフォルニアの医療企業は、富裕層をワクチン接種で抜け駆けさせたことで捜査を受けている。)
 
Canadian Olympians are against skipping the vaccine line.
([カナダのIOC委員がオリンピック選手は優先接種を受けるようにすべきと発言したことに対し]カナダでは、オリンピック参加選手らの優先接種に反対している。)

 「抜け駆け」という名詞に対しては、”line jumping”が使えます。

People are protesting against line-jumping by politicians in Argentina.
(アルゼンチンでは、政治家の抜け駆けに対し、人々が抗議している。)

 「抜け駆けをする人」という意味では、”line jumper”が使えます。

Some states are fining line jumpers.
(抜け駆けをした者には、罰金を課す州がある。)

 アメリカでは、教師に優先順位を与える州もでてきており、「優先順位を得る」という意味でも使われます。

The governor announced that teachers can jump the line for vaccines.
(知事は、教師は優先的にワクチンを得てもよいと発表した。)

  これは、「(順番待ちの)列の先頭に出る」と表現することもできます。

Childcare workers are moving to the head of the vaccine line.
(保育士は、ワクチンの優先接種を受けられることになった。)

割り込み・横入り


 同様の意味で、”cut a line”を使う人もいるのですが、”jump/skip a line”ほど一般的でありません。

My friend is complaining that some people are cutting the line.
(友人は、抜け駆けする人がいるといって愚痴っている。)

 ”Cut”を使う場合、”cut in(to) a line”という表現が「列に割り込む」という意味で、日常的に使われます。

I saw someone cutting in a line at the train station this morning.
(今朝、駅で、列に割り込む人を見た。)

In some countries, cutting in a line is very common. 
(国によっては、列の割り込みは、日常茶飯事だ。)

This car came and cut in while I was waiting to enter the parking space.
(駐車場に入ろうと待っていたら、車が割り込んできた。)

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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