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タカシの外資系物語

チャレンジ精神を持とう !2001.01.19

外国人の同僚と仕事をしていると、彼らの口から頻繁に飛び出す言葉があることに気づきます。そのひとつが「Challenging ( チャレンジング )」という言葉です。「Challenging」とは、「やりがいがある、意欲を駆り立てる」という意味です。


たとえば、ミーティングなどで私がネガティブな発言をすると、「That's what makes it so challenging,Takashi.( だからこそやりがいがあるのよ、タカシ )」 とよく言われます。


確かに困難な仕事に立ち向かい、それをやり遂げるのは快感です。できれば毎回そのような気分を味わいたいに決まっています。しかし一方では、顧客からお金をもらっている以上、プロジェクトを期限までに仕上げる責任があります。私としては、できないことを安請け合いしてはいけない、という意識が先立ってしまうのです。


この考えかたの違いは、日本人とアメリカ人の間で特に顕著に表れます。先日こんなことがありました。その日私は、私が勤める会社のアメリカ本社の役員を連れて、銀座を歩いていました。その途中、年末ジャンボ宝くじを買い求める行列に出会ったのです。


「タカシ、あの行列はなんだい ?」


「ああ、あれは宝くじ (Lot) だよ」


「いったい、いくら当たるんだい ?」


「今は$3 mil ( 3 億円 ) かな」


「よし並ぼうぜ !」


「えぇーっ ! どうせ当たらないよ」


「どうしてお前にわかるんだ。もっとチャレンジ精神を持てよ ! さっさと買って来い !」


確かに日本人が宝くじを買うときには、どうせ当たるわけはないと言いながら買います。しかしそう言いながらも、1 等が多く出た売り場に行列を作っているのです。要するに、実は「当たるかもしれない」と内心では思っているにもかかわらず、「当たるわけはない」と言っておくのです。


一方、アメリカ人の場合は、「これは Challenging だけど、当たるのはオレにちがいないのさ」とサラリといってのけます。両者とも、結局は自分が当たって欲しいと思っているのですから、アメリカ人のように最初から正直に言っておいたほうが、何か自然な感じがしませんか ?


話が少しそれてしまいましたが、私は外資系企業に勤めるようになって以来、できるだけチャレンジ精神を持つように心がけています。人間には不可能なことはない、何事もチャレンジ精神を持って取り組んでいれば、きっとできるんだ。こう考えるだけでも、悩みごとがちっぽけに思えてきて、生活にハリが出てき

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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