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鈴木美加子のグローバル人材塾

転職活動がうまく進まない時こそ、冷静に状況を判断する2022.12.20

 

元・外資系人事部長、現グローバル人材育成家の鈴木美加子です。年末年始に向けて慌ただしい時期を迎えています。本日は、新しい年を迎えた時、転職活動をモチベーション高く再開できるよう幾つかヒントをお届けしたいと思います。

転職活動をスタートして最初の3か月くらいは、気力もあり頑張ろうというテンションで日々を過ごせますが、3か月過ぎても仕事が決まらないとテンションが下がって来ることが多いです。書類が通らなかったり、面接にこぎつけても一次で落ちることが続けば自信をなくして当然ですが、肝心なのはここからです。ここで気持ちを切り替えられないとネガティブサイクルに入ってしまいます。

第一次面接官は人事であることが多いですが、彼らの仕事は人を観察し見抜くことです。スキルや経験があるだけでなく、モチベーションの高い、やる気がある候補者を採用したいと思っています。何らかの理由で、気力が下がっていたり自分に自信がない候補者は、面接していてすぐわかりますので要注意です。見抜くためのわかりやすいサインは、声のトーンが弱い、アイコンタクトがない、何となく暗い、質問に対する返事の仕方が弱いなどです。

新しい年を迎えてから転職活動を再開したい方は、このホリデーシーズンにご自分の気力を持ち直す努力が必要ですね。それには、なぜ今までの転職活動がうまくいってないのかを客観的に考えてみることも大切です。

 

元人事から見て書類選考に通らない候補者の履歴書は以下の通りです。

a) 求人の内容と職歴がマッチしない
求められている理想の候補者の経験値・スキルをよく読んで、履歴書をそれに合わせるようにできるといいです。大きなキャリアチェンジを望む場合は、30歳前ならやる気と適性があれば可能ですが、30歳以降の場合は少し難しく、35歳を過ぎるとかなり難しいのが日本の労働市場です。

業界・業種全てを変えるのではなく、業界は同じにしてインパクトのあるカバーレターをつけて、自分にできると思う理由を想いを込めて伝えることでなんとか面接にこぎつけたいです。

b) 何を達成したのかがよく見えない
解決策は、それぞれの職場で自分が達成したものを「見える化」することです。セールスなら数字を、マーケティングならイベント数や集客数を、ITならプロジェクトの多様性や数を、人事なら導入した制度など、できるだけ具体的に記載してください。

c) 転職歴が多い
極端に人手不足の時代を除き、やはり不利になるのは事実です。我慢ができないタイプで、いづれ辞めるだろうと思われてしまいがちです。それぞれの職をなぜ辞めたのかを履歴書に書くのも一手ですし、前出のカバーレターに想いを込めることも大事です。

 

一次面接で落ちてしまう候補者に多いパターンは以下の通りです。

a) 志望動機がはっきりしない
面接をしていると、「どうしてもこの会社に入りたいという熱意が伝わらないなぁ。幾つか受けている会社の一つで、滑り止めにされているかな」と感じることがあります。これは勿体無い状況なので、なぜその企業に入りたいのかを、明確にロジカルに応えられるようにしておいてください。

b) 質問の答えになっていない受け答えをする
これは、「地頭が良く無いのかな」という印象を与えます。特に外資の場合、ロジカルであることは大切なので、想定質問を考えて、どう答えればロジカルに聞こえるか事前練習しておくといいように思います。

c) 経験・スキルが足りない
この理由で落ちていることが多い場合は、受けているポジションがストレッチしすぎていることになるので、転職活動の方針を見直す必要があると思います。「かなり背伸びしないとやっていけないだろう」と感じる候補者を、積極的に採用したい企業はないからです。

d) コミュニケーション能力が弱い
面接官の目を見て話す、ボソボソではなくはっきり受け答えするなどが付け焼刃ながらの改善策です。性別に関係なく、できれば面接の最初に一回で良いので笑顔を見せておくと好印象になりますよ。第一印象は非常に大切です。

 

ご自分の状況を振り返ると同時に、気力を戻す・自信を取り戻すことに、今年のホリデーシーズンを当ててみてください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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